
潰瘍性大腸炎と診断されたばかりのあなたへ
診断されたばかりの頃、私は目の前が真っ暗になりました。「難病」「一生つき合う」——調べれば調べるほど不安になったのを、今でもよく覚えています。
でも、いま振り返ると、あの時期にやっておくとよかったことははっきりしています。先に、結論から書いておきます。
この記事の結論
- まずは主治医の薬で、炎症を抑える。ここが決まらないと、次に進めません
- 進む順番は抑える → 維持する → 少しずつ減らす。ここは誰でも同じです
- 今日から記録をつけてください。現状が分からないと、目指すゴールも決まりません
とくに3つめは、いま始められることです。排便回数・血便・お腹の状態・食べたものを、寝る前に1分だけ。これが後々ずっと効いてきます。
このページでお伝えするのは、これから何が起きるのかの見通しと、いま最初にやってほしいこと。先に同じ道を歩いた人間からの引き継ぎだと思ってください。
むずかしい話はしません。肩の力を抜いて読んでください。
まず、知っておいてほしいこと
いちばん伝えたいのは、必要以上に悲観しなくて大丈夫、ということです。診断直後はどうしても最悪のケースばかり目に入ります。でも、症状が落ち着いて日常を取り戻している人はたくさんいます。私もそのひとりです。
一方で、軽く見てもいけない病気でもあります。楽観と軽視は違います。正しく向き合えば、ちゃんとつき合っていけます。
そして、潰瘍性大腸炎は原因がはっきりわかっていません。効くと言われる方法も、人によって合う・合わないがあります。
だからこのサイトでは、言われている方法を、いいものも怪しいものも含めて基本的にすべて集めています。まだならはじめての方へから読むと、全体像がつかめます。
それに、これは知っておくと安心なのですが、一発でうまくいくとは限りません。私自身、合う薬にたどり着くまで何種類も試しました。合う薬が見つからない時期があっても、それは失敗ではなく、自分に合うものを探している途中です。
① まず、炎症を「抑える」

その症状は、炎症のサインです
あなたが病院に行って診断されたのは、何かしらのつらい症状があったからだと思います。血便、下痢、お腹の痛み——その症状は、腸に炎症が起きているサインです。だから最初にやることは、この炎症を抑えにいくこと。ここからスタートします。
まずは標準治療で、確実に抑える
いちばん確実で速いのが標準治療(西洋医学の薬)です。たくさんの患者で効果が確かめられているのは、やはり西洋医学の薬だからです。症状が重い人ほど、まずは主治医が処方する薬で対応していきます。
症状が強いときは、炎症を一気に抑えるために強めの薬(ステロイドなど)を使うこともあります。これは必ず主治医の指示のもとで。自己判断でどうこうする話ではありません。
一気に始めず、一つずつ
大事なのは、一気にいろいろ始めないこと。同時に手を出すと自分の管理が追いつかなくなり、何が効いたのかも分からなくなります。まずは一つずつ。負担の少ない薬で、暴れている炎症を落ち着けることを目指してください。
② 抑えながら、「維持」の薬を探していく

大事なのは「保ち続ける」こと
炎症が落ち着いたら終わり、ではありません。潰瘍性大腸炎は、いったん落ち着いても症状がぶり返す(再燃する)ことが多い病気です。だから大事なのは、炎症のない状態を保ち続けること。ここが、いちばん長く付き合う部分です。
薬は2種類。弱いほうで維持を目指す
知っておくと迷いにくいのが、西洋医学の薬は大きく2種類ある、ということです。
- 炎症を抑える薬(①でやる、暴れている炎症を落ち着かせる薬)
- 落ち着いた状態を保つ薬(炎症のない状態を維持する薬)
維持の薬は、炎症が治まってから始めるものではありません。炎症を抑えている最中に、並行して自分に合うものを探していきます。どちらの薬にも、強いもの・弱いものがあります。
私はこう考えています。いちばん弱い薬——つまり副作用も体の負担も少ない薬——で維持できるなら、それがいちばんいい。だから、抑えるのと並行して、維持の薬を弱いほうから試していく。これが基本の流れです。
維持ができたら、次は「薬を使わない方法」へ
そして、弱い薬で維持がうまくできるようになってきたら、次に目指すのは——薬に頼らずに、その状態を保てるようになることです。
食事や腸内環境を整えることで、少しずつ薬を減らせないかを探っていく。最終的に私が向かっているのは、そこです。もちろん、薬を減らすかどうかは必ず主治医と一緒に判断します。
この「薬を使わない方向」への進め方は、後半のロードマップで詳しくお話しします。
③ そのために、「記録」で現状を把握する

記録は「現状把握」のため
薬を進めるのと並行して、絶対にやってほしいのが記録です。理由は、ひとことで言えば「現状把握」のため。
排便の回数やお腹の調子は、薬だけで決まるものではありません。食べたもの、ストレス、体調——さまざまな要因でゆれ動きます。だからこそ、記録をつけていかないと、自分が今どういう状況なのかがつかめません。
現状がわからないと、ゴールもわからない
現状がつかめないと、何がいい状態で、何が悪い状態なのかが分からなくなります。良し悪しの基準がないと目指すゴールも見えず、診察でも「まあまあです」と感覚で話すことになってしまう。
だから記録をつける。今の自分を数字と事実で把握できることが、ゴールを持つための第一歩です。
続けるコツは、スマホのアプリ
続けるコツは、手書きよりもスマホのアプリです。潰瘍性大腸炎の記録に向いた無料の専用アプリ(IBDノートなど)があり、排便回数・血便・食事をつけるとグラフで見える化できます。私はこれを診察で見せています。
すぐ試すなら
④ 潰瘍性大腸炎の寛解(症状のない状態)を最短で目指す、私のロードマップ

ここまでが「土台」です。ここから先は、私が何年もかけて遠回りした末に「最初からこの順番でやればよかった」と思う道のりを、STEPごとにまとめます。診断直後のあなたが、私と同じ遠回りをしなくて済むように。
※ この記事でいう「寛解」は、血便や下痢が止まり、腸の炎症が落ち着いた状態のことです。
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