重症UCから完全寛解した当事者の全記録潰瘍性大腸炎回復ラボ
薬の体験談体験談2026年7月30日 公開

コレチメントの効果|飲んでも何も変わらなかった私と、寛解率3%という数字

コレチメントは、潰瘍性大腸炎の飲むステロイドです(成分名:ブデソニド)。飲み薬ですが、大腸に来てから溶けるようにつくられています。

私は先生に勧められて、これを飲んでいました。

この記事の結論

  • 私には、まったく効果がありませんでした。飲んでいても、何ひとつ変わりませんでした
  • 出たのは夜中に目が覚めることだけ。レクタブルだけの期間には出なかったので、これはコレチメントだったと思っています
  • ただし先生は「新しくて良い薬」と言っていました。効かなかったのは、あくまで私の場合の話です

もし今あなたが飲んでいて、「何も変わらないんだけど」と思っているなら、この記事はそのために書きました。

国内の試験でも、8週間後に落ち着いた人は3%です。効かないほうが、むしろ多い薬でした。

※ 私個人(潰瘍性大腸炎の当事者)の体験の記録です。医療者ではありません。効果には個人差があり、薬の判断は必ず主治医にご相談ください。自己判断で減らしたりやめたりしないでください。

コレチメントとは|レクタブルが届かない、大腸の奥に効かせる薬

レクタブルはS状結腸までしか届かないのに対し、コレチメントは飲み薬で大腸の奥まで届くことを表した図

知っておけばいいのは、1つだけだと思います。

同じブデソニドという成分の薬に、レクタブル(お尻から入れる泡)とコレチメント(飲み薬)があります。違うのは届く範囲です。

  • レクタブル:届くのはS状結腸まで(平均25cm)。それより奥には届かない
  • コレチメント:飲み薬なので、レクタブルが届かない奥まで届く

だから私は、この2つを一緒に使っていました。大腸を、手前と奥で分担させる形です。

そしてこれは短期で終える薬です。薬の公式な説明書は「8週間を目安に必要性を検討し、漫然と投与を継続しないこと」としています。ずっと飲み続ける薬ではありません。

※ 出典:コレチメント錠9mg 添付文書・インタビューフォーム(フェリング・ファーマ)、レクタブル2mg注腸フォーム14回 添付文書。用法は9mgを1日1回朝、かまずに飲みます(割ったり砕いたりしない)。便に錠剤が出てくることがあります。日本では2023年9月発売、海外では2013年から使われています。

コレチメントを始めた理由|プレドニンを抜くとき、レクタブルと2本立てにした

プレドニンを抜いたあと、レクタブルとコレチメントの2本立てに切り替えたことを表した図

私がコレチメントを始めたのは、プレドニンを抜いたあとです。

全身に効くステロイドをやめる時期でした。プレドニンは効くけれど、長く続けられる薬ではない。だから抜く。でも抜けば、当然その効果もなくなります。

そこをレクタブルとコレチメントの2本立てで受け止める、という切り替えでした。

先生の言い方はよく覚えています。「新しくて良い薬だから」。実際、日本で発売されたのは最近の薬です。海外では10年以上使われていて、成績も悪くない。期待していました。

プレドニンが抜けたあとの穴を、この2本で埋める。そういう設計でした。

コレチメントの効果|排便回数も血便も、何ひとつ変わらなかった

プレドニンは2〜3日で効きレクタブルにも手応えがあったのに、コレチメントは何も変わらなかったことを表した図

結論から書きます。何も起きませんでした。

排便回数も、便の状態も、血便も、何ひとつ変わらなかった。

感覚としては、ラムネを飲んでいるのと変わりませんでした。悪くなるでもなく、良くなるでもなく、毎朝ただ錠剤を飲み込んでいるだけ。体のどこにも、反応がありませんでした。

私は「効く」という感覚を知っています。

  • プレドニン:2〜3日で排便回数が10回以上から3回まで落ちました。便も固まってきた
  • レクタブル:はっきり手応えがありました。「これは合っているな」と分かった

だから比べられてしまうんです。そのどちらとも、まったく違いました。

※ 飲んでいた期間の記録が手元になく、何週間で「効かない」と判断したのかを正確に書けません。添付文書は「8週間を目安に必要性を検討」としているので、そこに届く前だった可能性もあります。私のケースの限界として書いておきます。

コレチメントの寛解率は3%|効かない人のほうが多い薬だった

国内試験で落ち着いた人は3%、海外の偽薬比較では17.9%対7.4%だったことを表した図

あとから調べて、少しほっとしたことがあります。

8週間後に、症状も腸の炎症も落ち着いた人(国内の試験・181人)
コレチメント3%
ペンタサなどと同じ成分の薬2%

3%です。比べた相手(ペンタサやリアルダと同じ成分の薬)が2%なので、ほとんど差がありません。

海外で偽薬(プラセボ)と比べた試験だと、もう少しはっきりします。17.9%対7.4%。偽薬の2倍以上なので、効く人はちゃんといます。

ただ裏を返せば、8割以上の人は8週では届いていません。

つまりコレチメントは、効かない人のほうが多い薬でした。私に起きたことは、特別でも例外でもなかった。

もし今あなたが飲んでいて手応えがないなら、それはあなたの体のせいではありません。そういう性質の薬です。ただしこれは「飲むのをやめていい」という意味ではないので、そこは次に書きます。

※ 出典:コレチメント錠9mg 添付文書・インタビューフォーム。ここで言う「落ち着いた」は、症状のスコアも内視鏡の所見も0という意味です。添付文書自身が「メサラジンを対照とした国内臨床試験で非劣性が検証されていない」と明記しています。偽薬との比較は海外試験のみ(英語論文:Sandborn 2012/Travis 2014)。

コレチメントの副作用|レクタブルだけでは出なかった、夜中の目覚め

レクタブルだけの期間は眠れていたのに、コレチメントを足すと夜中に目が覚めるようになったことを表した図

効果はまったく感じられなかったのに、ひとつだけ出たものがあります。

夜中に、目が覚めるようになりました。

これがコレチメントのせいだと私が思っている理由は、時期がきれいに分かれているからです。

プレドニン(飲むステロイド)

眠り
崩れた(夜眠れない・朝3〜4時に覚醒・日中に強い眠気)

レクタブルだけ

眠り
出なかった

レクタブル+コレチメント

眠り
夜中に目が覚めた

プレドニンでも私は眠りを崩しています。でもそれは別の時期の話です。

大事なのは真ん中です。レクタブルだけを使っていた期間には、夜中に目が覚めることはありませんでした。そこにコレチメントを足したときだけ、出た。

同じブデソニドという成分なのに、お尻から入れているときは出なくて、飲んだときだけ出た。私の中では、これがいちばんはっきりした手がかりでした。

添付文書には「不眠症、睡眠障害」の記載がある

自分の思い込みかどうか確かめたくて、添付文書を読みました。

「その他の副作用」の精神障害の項に、「不眠症、睡眠障害」の記載がありました。(頻度2%未満)

つまり、書かれている副作用です。私に起きたことは、資料の外の出来事ではありませんでした。

ただし正直に書くと、「コレチメントは不眠が出やすい薬」とまでは言えません。試験では、比べた相手の群でも同じくらい不眠が出ていて、差が認められていないからです。

だから私が書けるのは、ここまでです。添付文書に載っている副作用が、自分に出た。そして薬を足したときだけ出た。

※ 出典:コレチメント錠9mg 添付文書、医薬品リスク管理計画書。国内試験では9mg群の2.2%(92人中2人)に不眠症が報告されましたが、比べた相手の群も2.2%でした。海外試験でも偽薬3.1%に対しコレチメント2.4%です。

コレチメントをやめた経緯|効果を感じないことを主治医に伝えた

効果を感じないことを主治医に伝えてコレチメントをやめたことを表した図
効果を感じないことを伝えて、やめました。

悪化したからでも、副作用がきつくて耐えられなかったからでもありません。何も変わらないからでした。

ここは念のため書いておきます。薬をやめる判断は、自分だけでしないでください。「効いている感じがしない」は患者側の感覚で、腸の炎症が実際にどうなっているかは内視鏡や血液検査でしか分かりません。私も主治医に伝えたうえでやめています。効いていないと思ったら、まず伝えてください。

もうひとつだけ。「腸に効かせる薬だから、体には何も残らない」わけではありません。

コレチメントはステロイドなので、飲んでいると体が自分でステロイドを作る力が少し抑えられます。ふだんの生活では困りませんが、手術・入院・大きなケガのときは「コレチメントを飲んでいる(飲んでいた)」と必ず伝えてください。

効かなかった薬でも、飲んだという事実は伝える必要がある、ということです。

※ 出典:コレチメント錠9mg 添付文書、審査報告書。8週間の投与で血中コルチゾール値が基準の外に出た人が24〜25%いました(偽薬は4%前後)。手術・事故のような強いストレスがかかったとき必要な量を出せないと、急性副腎不全になりえます。なおプレドニンと直接比べた試験は存在しません。

まとめ(私の場合)

  • レクタブルが届かない奥まで届かせるのが役割。8週間を目安に終える薬
  • 先生には「新しくて良い薬だから」と勧められ、プレドニンを抜くときにレクタブルと2本立てで始めた
  • 私にはまったく効きませんでした。排便回数も便も血便も、何ひとつ変わらなかった
  • でも国内試験で落ち着いた人は3%効かない人のほうが多い薬だった
  • 出たのは夜中に目が覚めることだけ。レクタブルだけの期間には出ず、足したときだけ出ました
  • 効果を感じないことを主治医に伝えてやめました。自分だけで決めないでください

コレチメントの量や期間は、必ず主治医の指示に従ってください。自己判断で減らしたりやめたりしないでください。

私にとってのコレチメントは、「何も起きなかった薬」でした。

先生の言うとおり、良い薬なのだと思います。ただ良い薬かどうかと、自分に効くかどうかは別でした。

効かない薬に当たることは、あります。あなたのせいではありません。

同じ時期に、一緒に使っていた薬

レクタブルの効果と副作用|潰瘍性大腸炎の当事者が3か月使った記録

レクタブル(ブデソニド注腸フォーム)は、お尻から入れる泡のステロイドです。

レクタブルの記録を見る

よくある質問

Q. コレチメントはどのくらいの人に効くのですか?

A. 国内の試験では、8週間後に症状も腸の炎症も落ち着いた人は9mg群で3%でした(比べた相手のメサラジン群は2%)。海外で偽薬と比べた試験では17.9%対7.4%、17.4%対4.5%です。偽薬より成績は良いのですが、効かなかった人のほうがずっと多い薬です。

Q. コレチメントとレクタブルは何が違うのですか?

A. 成分は同じブデソニドですが、届く範囲が違います。レクタブル(お尻から入れる泡)は添付文書に「到達する範囲は概ねS状結腸部まで」とあり、平均25cmです。コレチメントは飲み薬で、大腸に来てから溶けるので、レクタブルが届かない奥まで届きます。私は先生の勧めで、この2つを一緒に使っていました。

Q. どのくらいで効果が分かりますか?

A. 添付文書は「投与開始8週間を目安に本剤の必要性を検討し、漫然と投与を継続しないこと」としています。8週間を超えて飲んだときのことは調べられていません。なお国の治療指針は、ステロイド全般について初期の効果判定を1〜2週間以内に行うとしています。

Q. 不眠は副作用として書かれていますか?

A. 書かれています。添付文書の「その他の副作用」の精神障害の項に、頻度2%未満として「不眠症、睡眠障害」の記載があります。国内の試験では9mg群の2.2%(92人中2人)に報告されました。ただし比べた相手の群でも同じ2.2%で、試験では差が認められていません。私に出たことと、試験で差が出ることは別の話です。

Q. 効かないと思ったら、やめていいですか?

A. 自分だけで決めないでください。「効いている感じがしない」は患者側の感覚で、腸の炎症が実際にどうなっているかは内視鏡や血液検査でしか分かりません。私も、効果を感じないことを主治医に伝えたうえでやめています。またコレチメントはステロイドなので、飲んでいたこと自体を手術や入院のときに伝える必要があります。

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