
リアルダの副作用|1週間で39度の発熱、5-ASA不耐症の記録
潰瘍性大腸炎と診断されて、いちばん最初に出された薬でした(成分名:メサラジン、5-ASA製剤)。
この記事の結論
- 飲みはじめて1週間ほどで、39度の発熱。だるさはほとんどなく、熱だけでした
- やめたら、数日以内に下がりました。主治医から言われたのは「5-ASA不耐」です
- ごく少量から2回試しましたが、2回とも中断しました。そのままアザニンへ移りました
この記事では、その1週間に何が起きて、そのあとどうなったのかを、順番に書きます。
- どんな出方をしたのか。熱と一緒に、何が起きて、何が起きなかったのか
- やめたら、どうなったのか
- 主治医から何と言われたのか
- ごく少量から2回試して、2回とも中断するまで
- 次にどの薬へ移ったのか
リアルダが使えない人は、10人に1人ほどいます。私はそこに入りました。
※ 私個人(潰瘍性大腸炎の当事者)の体験の記録です。医療者ではありません。効果には個人差があり、薬の判断は必ず主治医にご相談ください。自己判断で減らしたりやめたりしないでください。
リアルダとは|軽症から中等症で、最初に選ばれる薬

炎症を抑える成分が、大腸に届くように作られた薬です。同じ成分の薬にペンタサとアサコールがあり、体のどこで成分が出るかが違います。リアルダは大腸全体に届く設計です。
そして免疫を抑える薬ではありません。ここが、あとに出てくる薬との大きな違いになります。
いつ使うか
- リアルダの位置
- 軽症〜中等症で、炎症を抑えるときも、それを保つときも
飲み方
- リアルダの位置
- 1日1回。炎症が強い時期は量を増やす
保つ力
- リアルダの位置
- 6〜12か月で再燃した人は37%(飲まない場合は55%)
※ 出典:リアルダ添付文書(2026年2月改訂)、治療指針 令和7年度改訂版、Cochrane 2020(質の高い根拠)。
私に起きたこと|1週間ほどで、39度の発熱

診断されて、最初の治療はプレドニン+リアルダでした。プレドニンで炎症を抑えて、そのあとをリアルダに任せる。そういう方針です。
リアルダはいい薬だと聞いていました。主治医からも、これで維持できれば一旦それでいいという話でした。だから私も、そのつもりで飲みはじめています。
熱以外は、ほとんど何もなかった
飲みはじめて1週間ほどで、39度の熱が出ました。
いま振り返っても変なのは、熱だけだったことです。
- 体がだるいわけでもない
- 関節が痛いわけでもない
- 発疹が出たわけでもない
- 腹痛や下痢がひどくなったわけでもない
だから最初は、風邪だと思ってもおかしくない出方でした。潰瘍性大腸炎そのものでも熱は出ますし、診断されたばかりで、体調が悪いことに慣れてもいた時期です。
正直、きつかったです。その入口で止まったからです。
やめたら、数日以内に下がった
リアルダをやめると、熱は数日以内に下がりました。他に何かをしたわけではありません。薬をやめただけです。
主治医から言われたのは、「5-ASA不耐」でした。
私はこのとき、この言葉を初めて聞いています。薬の副作用というより、「この薬とは体が合わない」という説明として受け取りました。
5-ASA不耐症とは|薬そのものが原因で、発熱や下痢が出る

5-ASA製剤そのものが原因で、発熱や腹痛、下痢が出ることがあります。これを5-ASA不耐(5-ASA不耐症・メサラジン不耐症)と呼びます。呼び方はいくつかありますが、同じものを指しています。
国の治療指針は、こう出たら5-ASA不耐を疑って中止を検討するとして、次を挙げています。
何が出るか
- 飲みはじめて早い時期。多くは2週間以内
- 急な発熱/腹痛や下痢の悪化/関節痛/頭痛
どうするか
- 飲みはじめて早い時期。多くは2週間以内
- 薬の中止を検討する
薬の説明書にも、同じことが書かれています。過敏症状として発熱・腹痛・下痢が出ることがある。そして——ここが大事なところですが——この薬で潰瘍性大腸炎そのものが悪化することがある、と。そのときは減らすか、やめるか、とされています。
副作用の一覧では、「潰瘍性大腸炎の悪化」がいちばん高い頻度の欄(1%以上)、「発熱」が0.1〜1%未満の欄に入っています。
日本の報告では、5-ASAを飲んだ人の1割前後に起こるとされています。
※ 出典:治療指針 令和7年度改訂版(総論 Ⅲ-1)、リアルダ添付文書 8.5/11.2。頻度は日本の3つの報告で4.8%・8.3%・11%。
いちばんの問題は、病気の悪化と見分けがつきにくいこと

下痢や腹痛や血便が強くなる。これは潰瘍性大腸炎が悪くなったときと、まったく同じに見えます。日本の論文でもくり返し指摘されていて、病気の悪化と誤診されて、必要のない治療の追加につながることがあるとまで書かれています。
「病気が悪くなった」と受け取れば、薬を足す方向の判断になります。でも説明書が求めているのは減らすか、やめるかです。方向が、逆になります。
医師が見分けに使う手がかりとして、資料に挙げられているのはこの3つです。
時期
- 中身
- 飲みはじめて1〜2週間以内に出ていないか(半数が2週間以内、8割弱が4週間以内)
やめたとき
- 中身
- 薬をやめると数日以内に治まるか
熱と炎症のズレ
- 中身
- 熱やCRPが高いわりに、腸の炎症そのものは軽くないか
私は3つとも当てはまっていました。1週間で出て、やめたら数日で治まり、熱だけが高かった。
ただし、これは医師が診断に使う手がかりです。CRPの値も腸の炎症の程度も、自分では分かりません。「不耐かも」と思っても、自分の判断で薬をやめないでください。「飲みはじめてすぐなのですが、薬のせいということはありませんか」と主治医に聞いてみる——できるのは、そこまでです。
※ 出典:薬剤疫学 2026(京都府立医大ほか)、Mikami 2023(Digestion)、Minagawa 2022、Matsumoto 2020。
少量から2回試して、2回とも中断した

ごく少しずつなら、体が慣れて飲めるようになる。そういう方法があるらしい、というのは知っていました。
リアルダで維持できるならそれがいちばんいい。そう思っていたので、主治医に相談して、ごく少ない量から試させてもらいました。
それでも、体調が悪くなりました。2回試して、2回とも中断しています。
これは主治医に相談し、その管理のもとで行ったことです。私が自分で量を決めたり、残っていた薬を試したりしたわけではありません。
5-ASAで過敏症状が出た人にとって、その薬は説明書の上で「禁忌(使ってはいけない)」にあたります。少量から再開する方法は日本の治療指針にもヨーロッパのガイドラインにも記載がなく、標準的な治療として確立していません。専門家の総説でも「安全に行う確立した方法はない」「重い副作用に至ることもある」とされています。
絶対に、自己判断で再開したり量を調整したりしないでください。
うまくいく人もいます。日本の報告には10人中9人が飲めるようになったというものがあります。
一方で、きちんと無作為に割りつけて行われた研究では、炎症の反応(CRPの上昇)を伴う不耐が出た4人は全員が失敗し、「こういう人に再投与は勧めない」と結論されています。
私は、後者でした。熱が出るタイプだったので、まさにこの研究が対象にした人と同じです。2回失敗したのは、私のやり方が悪かったからではありませんでした。
もう1つ、あとから知ったことがあります。2回目以降は、1回目より早く症状が出ます。ある報告では、初回は平均10日なのに対し、2回目以降は平均2日でした。
※ 出典:Mikami 2023(Digestion)、Matsumoto 2020(10例中9例)、Buurman 2015(無作為化・4例全例で失敗)。用量や日程は、真似できてしまうので書きません。
リアルダが使えないと、次はどうなるか

私はここからアザニンに移りました。
これは行き当たりばったりではありません。ガイドラインに書かれている道筋です。
ヨーロッパのガイドライン(ECCO)は、5-ASAが使えない人の寛解維持に、チオプリン製剤を「強く推奨する」としています。チオプリン製剤というのが、アザニンのことです。
ただし、ここで薬の性質が変わります。
免疫を抑えるか
- リアルダ
- 抑えない
- アザニン
- 抑える
始める前に
- リアルダ
- —
- アザニン
- NUDT15という遺伝子の検査が必要
説明を受けること
- リアルダ
- —
- アザニン
- 感染症や悪性腫瘍のリスク
これが、私にはきつかったところです。リアルダが使えていれば、免疫を抑えない薬で維持できたかもしれない。それが入口で消えて、免疫を抑える薬から始めることになりました。
※ 出典:ECCO 2022 Recommendation 10、治療指針 令和7年度改訂版(NUDT15遺伝子型の確認)。日本の治療指針では、寛解導入に限りカロテグラストメチルも5-ASA不耐の選択肢です。
このあと飲んだ薬

アザニンの効果|「ほぼ寛解」と言われた日、排便回数は1日4回だった
潰瘍性大腸炎でアザニン(アザチオプリン)を2回使いました。
アザニンの記録を見るそれでも、リアルダで維持できるならそれがいい

私は使えませんでした。でも、この薬をよくない薬だとは思っていません。
リアルダで落ち着いているなら、それがいちばんいい。私はそう思っています。主治医からも同じことを言われました。理由ははっきりしています。免疫を抑える薬に進まずに済むからです。
これは気持ちの問題ではありません。論文にも、免疫を抑える薬には感染症や悪性腫瘍のリスクがあるので、リアルダで落ち着いている人にそこまで進むのは慎重になる、と書かれています。
そして5-ASAで維持できる人のほうが多いという数字もあります。6〜12か月で再燃した人は、5-ASAを飲んでいた人で37%、飲んでいない人で55%。質の高い根拠として示されている数字です。
私のように使えない人は1割ほど。残りの人は、この薬で維持できる可能性があります。
もしいまリアルダで落ち着いているなら、この記事を読んで不安にならないでください。ここに書いたのは、1割のほうに入った人の記録です。
※ 出典:Matsumoto 2020、Cochrane 2020。
まとめ(私の場合)
- リアルダは軽症〜中等症で最初に選ばれる薬。免疫を抑える薬ではありません
- 私は飲みはじめて1週間ほどで39度の熱が出ました。だるさはなく、熱だけでした
- やめたら数日以内に下がり、主治医から「5-ASA不耐」と言われました
- 飲みはじめてすぐの発熱や下痢は、病気の悪化ではなく薬そのものが原因のことがあります。説明書にも治療指針にも書かれていて、1割前後に起こります
- ごく少量から2回試し、2回とも中断。熱が出るタイプは再開が難しいという研究があり、私もそうでした
- そこからアザニンへ。これはガイドラインに書かれている道筋です
薬の量や続け方は、必ず主治医の指示に従ってください。自己判断で減らしたりやめたりしないでください。とくに過敏症状が出た薬を自分で飲み直すことは、絶対にしないでください。
もしあなたが飲みはじめて1〜2週間以内に熱が出たなら、その薬のことを主治医に聞いてみてください。私の場合は、それが答えでした。
よくある質問
Q. リアルダで熱が出ることはありますか?
A. 添付文書に「発熱」が0.1〜1%未満の副作用として書かれています。また「過敏症状(発熱、腹痛、下痢、好酸球増多等)が発現することがあり、また、潰瘍性大腸炎が悪化することがあるため、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止する」とも明記されています。私は飲みはじめて1週間ほどで39度の熱が出ました。
Q. 5-ASA不耐とは何ですか?
A. 5-ASA製剤そのものが原因で、発熱・腹痛・下痢などが起こることです。治療指針は「5-ASA製剤を開始後早期に(多くは2週間以内)、急な発熱、腹痛や下痢など腹部症状の悪化、関節痛、頭痛などが認められたら、5-ASA製剤による症状の悪化(5-ASA不耐)を考慮し薬剤の中止を検討する」としています。日本の報告では、5-ASAを飲んだ人の1割前後に起こるとされています。
Q. 5-ASA不耐と、病気の悪化はどう見分けますか?
A. 症状が似ているため、見分けは難しいとされています。医師が使う手がかりとしては、①薬をやめると数日以内に治まるか、②発熱やCRPの高さのわりに腸の炎症は軽くないか、③飲みはじめて1〜2週間以内に出ていないか、があります。ただしCRPや内視鏡の所見は自分では分からないので、気づいたら自分でやめるのではなく主治医に相談してください。
Q. 5-ASA不耐が出たあと、少量から飲み直すことはできますか?
A. そうした方法(脱感作・再投与)を試した報告はありますが、日本の治療指針にもヨーロッパのガイドラインにも記載がなく、標準的な治療として確立していません。専門家の総説も「安全に行う確立した方法はない」「標準化されたプロトコルはない」としています。過敏症状が出た人にとってその薬は添付文書上「禁忌」にあたるため、絶対に自己判断で再開しないでください。
Q. リアルダが使えないと、次は何を使いますか?
A. ヨーロッパのガイドライン(ECCO 2022)は、5-ASAが使えない人の寛解維持について「チオプリン製剤の単剤療法を推奨する(強い推奨)」としています。チオプリン製剤とはアザニンなどのことです。私もアザニンに移りました。日本の治療指針では、寛解導入に限ってカロテグラストメチルという薬が5-ASA不耐の人の選択肢に挙げられています。


